オールジェンダートイレ調査

 新設Cチーム企画は、2023年より大阪市交通バリアフリー基本構想推進協議会の委員として活動しています。バリアフリー基本構想の見直しにあたっては、オールジェンダートイレの設置を要望しています。要望に際して、随時行っている調査では、バリアフリートイレがオールジェンダートイレとして使えるものかどうかを調べています。現在、約250か所のトイレの現地調査を行い、随時地図にまとめています。
 調査を行った地域:梅田、なんば、京橋、南港、天満橋、万博

1.要望と問題の背景

新設Cチーム企画は、現在、要望として以下のことを出しています。
・オールジェンダートイレを設置
・既存のバリアフリートイレをオールジェンダー化する
・利用拒否問題を減らす(本人の性自認で使えるように)

多くのトイレが、多様なSOGIESCを前提としておらず、依然として男か女かの二元論を前提としていることによって、LGBTQ+をはじめとする多様なSOGIESCの人にとって使いにくいものになっています。なお、適切なトイレの配置やレイアウトは建物の用途によって異なります。ですから、すべてに共通し、普遍的に良いとされるトイレがあるわけではありません。

2.事前調査の概要

 大阪市交通バリアフリー基本構想推進協議会およびワークショップ(現地確認)に先立ち、随時トイレの実態を事前調査しています。調査の目的は、「すべての人」が使いやすいと感じるトイレの整備に向け、オールジェンダー使用および転用の可能性を把握することです。調査する項目として、以下の3点にしぼりました。

・オールジェンダートイレとして使えるトイレがどれぐらいあるか(個数、仕様)
・トイレがSOGIESCに関わらず、利用しやすいものかどうか(配置、表示など)
・男女別トイレの表示が、男女二元論や既存のジェンダー観をどのぐらい反映したものになっているか(絵、色、デザインなど

3.梅田地区となんば地区の課題(2024/5)

調査の結果、「1.要望と問題の背景」に示した要望を満たすために、梅田地区となんば地区では以下の使いにくさの課題が明らかになりました。
・バリアフリートイレ室数不足。
・オールジェンダートイレを示す名称の設定。
・百貨店、商業ビル、複合施設などで、男女別片方のトイレしかない構造が多く見られた。